四年式十五糎榴弾砲

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榴弾砲とは、榴弾、つまり内部に火薬が充填された砲弾を撃つ大砲のこと。これは、それまでのカノン砲のように直接標的を撃つ直接射撃だけでなく、砲身長が短く、砲身が45度以上にも、以下にもセットできますので、曲射弾道で榴弾を撃って標的に命中させるという間接射撃も可能となりました。砲身長が短いと何が良いかというと、野戦で運搬したり、移動する場合に砲身が邪魔にならないということです。

そのため、野戦で榴弾砲が活躍するようになりました。

写真は、四街道にあった野戦重砲兵第四連隊の四年式十五糎(センチ)榴弾砲。1915年(大正4年)に制定されたもので、口径が15センチ、砲身は2.19m。それまでの三八式十五糎榴弾砲は、馬八頭で牽引したそうですが、なかなか馬の質が伴わず、苦労していましたが、この四式では砲身と砲架が分解でき、輸送に便利になって普及したのです。

以前四街道でみた、砲弾サンプルのなかに十五糎榴弾がありました。砲弾は結構、ビッグサイズ。これは弾をこめるのも大変だと思ったら、現代では自動装填装置が付いている榴弾砲が多いようです。また、今時の大砲は馬や人力で運ぶようなことはせず、重いものはたいてい自走式になっていますね。

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普通の野砲や高射砲より、撃ったら迫力あるでしょうね。また、その前のカノン砲と比べたら、どうなのかな。

ところで、Canonという会社、カノン砲となにか、関係あるのかしら。そう思って、ちょっと調べました。

キヤノンの前身は、1933年に創立された精機光学研究所。創立者の吉田五郎は、観音菩薩を熱心に信仰していたことから、同年発売予定の精密小型カメラを『KWANON』、そのレンズを『KASYAPA』(カサパ)と命名した。KASYAPAは、釈迦の弟子のひとりである迦葉に由来している。

1935年、世界で通用するカメラのブランド名として、Canonキヤノン)が採用された。『聖典』『規範』『標準』という意味を持ち正確を基本とする精密工業の商標にふさわしいことと、KWANONに発音が似ていることが、この名称を採用した理由とされている。」(Wikipedia)とのこと。

全然、カノン砲と関係ありませんでした。Canonとは観音様のことだったのね。

カノン砲、漢字で書くと加農砲
じゃ榴弾砲は、英語でいうとHowitzer。ドイツ語ではHaubitze。もともとは大砲を意味するチェコ語だそうです。Howitzerというと、「砲一丁」と聞こえるのはあたしだけ?