北朝鮮の核実験へなぜ毅然とできない? 麻生首相

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国際世論で核兵器の廃絶、その途中での核拡散防止などが訴えられているのにも関わらず、5月25日北朝鮮の核実験という、とんでもない暴挙がありました。

これに対し、麻生首相は、抗議するとは言いましたが、日本としてはアメリカに頼るしかないと言っており、なんだか独立国としての日本を代表する首相とは思えません。ニュースでインタビューに答える様子が映りましたが、まるで人ごとのような感じです。おまけに安部シンゾーくんまで、久しぶりにテレビにうつり、帰ってきた幽霊みたいでなんか変な感じ、と思いました。

そもそも、核兵器を開発し、これを保有することは、国連決議に反することです。NPT:核不拡散条約は、世界に広がってきたのですが、最近では北朝鮮の脱退やほかにも核不拡散に反対する国があり、核実験の防止が歯止めになりつつあります。しかし、それは実効ある条約になっていませんので、そうした動きを国際的に認知させ、現実的な歯止めとする必要があります。

ところで、北朝鮮は、ラングーン事件大韓航空事件をはじめ、数々のテロや拉致問題を引き起こし、国際的に孤立しつつありましたが、その起死回生の手段として核開発を行い、アメリカと対等に渡り合おうという妄想を抱くようになりました。すでに北朝鮮は米国との交渉で核開発計画の存在を認め、核不拡散条約からの脱退を宣言しています。その後も、核兵器開発を進める態度をとり、核実験も今回を含め過去2回行いました。

1984年には石川県の漁船が北朝鮮に拿捕され、船長が射殺されたにもかかわらず、自民党社会党も抗議しませんでした。日朝友好促進議員連盟の谷洋一会長代行(自民党)などは、その後の漁業交渉の再開について「金日成将軍の温情に感謝します」などと言ったのです。このような無法が行われたのに、自民党社会党は、北朝鮮金日成主席(当時)を表敬訪問し、「偉大な金日成将軍」などと持ち上げてきました。また、公明党もあやふやな態度ばかりとってきました。

今や、北朝鮮核兵器開発問題は、東アジアの平和と安定を脅かす重大問題となっています。これに対し、国連安保理や日本を含めたに六カ国協議において、その北朝鮮核兵器開発をやめさせることが決議されているにも関わらず、北朝鮮は何事もなかったように、核実験を行いました。
 
これは、日本だけでなく、北朝鮮と最も近い、韓国、中国、ロシアの力が、その抑止に必要なわけですが、日本の保守反動勢力はことあるごとに、靖国神社参拝強行や元慰安婦への非難、歴史の事実を歪曲した悪宣伝を行い、韓国、中国の国民感情を逆なでしてきました。あたかも、国際的な協力など、どうでもよいという態度であり、それが北朝鮮を利することになっています。

北朝鮮がいかに暴挙をおこなっても、これを一挙に武力で解決することは考えものです。窮鼠猫を噛むのたとえもあります。いつも軍事の話ばかりのあたしがいうのも変ですが、六カ国協議で「対話を通じた平和的方式によって朝鮮半島の核問題を解決する」ことは共通認識になっている以上、いたずらに刺激するのではなく、かつ毅然とした態度で北朝鮮を国際的に包囲し、二度と暴挙ができないようにすることが必要です。

そうしたことが、麻生首相の人ごとのような発言からは、感じとれませんでした。

逆に、共産党の志位さんのほうが、なんか説得力があるみたい。さすが、志位陸軍中将の孫。ソフトムードですが、軍人の血は争えない?