テロは国際平和への挑戦

イメージ 1

パキスタンベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相が、12月27日にイスラム過激派によって暗殺されました。犯人は、イスラム過激派で、すぐに自爆しています。パキスタンの民放ARY TVは12月28日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)がベナジル・ブット元首相の暗殺に対する犯行声明を出したと報じており、パキスタン政府もアルカイダがブット元首相暗殺に関与している可能性を示唆しています。

ブット元首相の葬儀は28日、故郷の南部シンド州で営まれ、遺体は同地のブット一族の墓地に埋葬されましたが、この暗殺をめぐってパキスタンでは暴動が起きるなど、物情騒然とした状態が続いています。今後の情勢は、混沌としており、予断を許さないようです。

しかし、このようなテロを起こしても、何も問題を解決するものではなく、国と国、民族と民族、などの対立、亀裂を深めるだけです。国際的にテロを行った国や組織は、かつてラングーン事件を起こした北朝鮮に代表されるように、政治的、外交的に孤立していきます。

パキスタンでは今年、テロによって800人以上が死亡しているそうで、今回暗殺されたブット元首相も過去にテロの標的にされ危なかったことがあったのです。パキスタン政府は、そのテロについて、アフガニスタンの旧支配勢力、タリバンアルカイダに関連した組織の関与を繰り返し指摘していました。このテロが、やはりアルカイダの犯行とするならば、親米派の大物狙いをしている可能性もあると思います。では、軍隊で彼らを潰せばいいのか、といえば、武力と武力の対決が、また一般市民の巻き添えなどを含め、大きな代償となってはねかえってきます。

軍隊を送り込んだりするよりも、国際平和への挑戦である、テロを許さない国際世論を強め、テロ組織を国際的に包囲することこそ、必要だと思います。


<写真は、ピースおおさかの前にあるモニュメント>